映像情報メディア学会

 この4月に本学会の一般社団法人化が内閣府より承認を受け、新生映像情報メディア学会の初代会長を務めることとなり、改めてその重責を痛感している次第です。
 私と本学会のお付き合いは、今から遡ること40年以上前になります。当時の電電公社に入社し、無線部門に配属されました。当時の無線部門は国内テレビジョン中継網を担当しており、ちょうど映像音声同時伝送方式が導入された時期でした。その後、発足間もない技術局画像通信部門に配属になり、3年半にわたり東京・名古屋・大阪間のテレビ電話試用試験の計画から結果報告まで携わりました。
 さて、学会のさまざまな課題に役員の皆さんの協力を得ながら、スピード感をもって対処していきたいと思っておりますが、特に対策を急がなければならないことは、会員数が継続的に減少していることと、それに伴う学会の収支構造の悪化です。内田前会長から引き継いだ活性化施策はいずれも重要な施策であり積極的に推進していく考えです。
 会員数の減少は多くの学会が直面している問題で、複数の要因が絡んでいると考えられます。学会数自体が増え、その結果専門分野の学会間での重複も散見され、また、多学会加入による会員の金銭的・時間的負担が増えていることも事実です。我が国の人口減少に伴う要素も大きく、学会全体の問題であり簡単に解決できる問題ではありません。しかし、一部の学会では会員数が増加していることも事実です。
 周知の通り学会活動は営利目的ではなく、学術論文や年次大会、研究会など学術界を象徴する存在として、個々の会員がお互いに高めあう、ある意味神聖なものといえます。しかし一方では、会員の皆様は何かを期待して当学会に入会されているのも事実です。特に当学会の活動を支える資金面では、正会員の会費とともに企業・団体を中心とする維持会員が大きな比率を占めており、正会員とともに維持会員の期待にどう応えて行くかが大きな課題であるといえます。
 高度成長期には維持会員の方々にとって大きな負担ではなかった会費も、昨今の経済情勢では経費節減の対象になっています。
 一方、当学会が所掌としている映像情報メディアはICTの中心技術を担っており、今後更なる発展が期待されている分野であり、会員数が増加してもおかしくない状況のはずです。現状とのギャップは当学会の活動そのものが会員の皆さんに充分理解されていないか、会員の期待と当学会の活動にミスマッチがあるからではないかと考えられます。
 これまで取組んできた、スピーディな論文掲載、業界紙とは異なる学会誌のタイムリーな記事掲載、年次大会・研究会等での活発な議論の場の提供、民間セミナーとはひと味異なる内容の濃いわかりやすい講習会の開催、各種閲覧や登録のWeb機能化等々の基本活動を、より一層充実させるとともに、当学会の特長を生かした魅力のある会員サービスの拡充がまずは第一であると考えています。
 会員の皆様の声に耳を傾け、ご理解・ご協力をいただきながら、学会発展のために微力ですが尽力いたしたいと思っています。よろしくお願い申し上げます。


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