電気三学会関西支部専門講習会 開催ご案内

「最新の映像技術、伝送技術を学び、現場に活かす」
〜 HDR、MMTの技術解説とその応用事例 〜

要 旨
 高精細に対応した次世代テレビの実用放送が2018年開始と迫り、映像や伝送など様々な最新技術が本格的に利用され始めています。本講習会では、HDR(High Dynamic Range)技術とMMT(MPEG Media Transport)技術に焦点を絞り、標準化された技術の解説と現場で活かすための応用事例などについて、一線でご活躍の方々を講師にお招きし専門講習会を開催致しますので、是非、ご参加ください。

日 時
平成29年2月10日(金)9時45分〜17時15分

場 所
 
中央電気倶楽部513号室(大阪市北区堂島浜2−1−25)
堂島地下街南詰を右側に上り、右へ約50m、左側のレンガ造り建物

講演内容
9:45〜9:50 開講の挨拶
映像情報メディア学会関西支部  支部長
9:50〜10:50 HDRテレビの方式 〜番組制作及び放送〜
NHK放送技術研究所
テレビ方式研究部 西田 幸博
 HDRテレビの映像方式のITU-R勧告BT.2100が2016年7月に発行されました。HLGとPQの2つの方式が採用され、広色域と高ダイナミックレンジの番組制作が可能になりました。4K・8K衛星放送の国内技術基準にも両方式が採用され、BSによる4K・8K試験放送やCSによる4K放送で既に一部の番組がHDRで放送されています。本講演では、番組制作及び放送で用いられるHDRの方式について解説します。
10:50〜11:50 HDRコンテンツ制作における色再現の重要性について
株式会社IMAGICA
メディア制作事業部 清野 晶宏
 HDRコンテンツ制作のニーズが高まっていますが、ダイナミックレンジとして明暗の輝度に注目されがちです。実際のHDRコンテンツの制作を通じてポストプロダクションの立場から見えてきた点として色の重要性があげられます。高輝度になるにつれて色の表現が増し、色の環境に対する管理やカラーグレーディングによる色調整が必要となります。本講演では、今後、HDRコンテンツ制作をするにあたり考えておくべき色再現の重要性について述べます。
11:50〜13:00 (昼食休憩)
13:00〜14:00 4K/HDRとHD制作を実現するワークフローのご紹介
ソニービジネスソリューション株式会社
バリュー・クリエイション部門マーケティング部MK1課 塚本 亮輔
 4K/HDR映像制作への関心が高まりを見せていますが、ファイルサイズの大きさ、さまざまなフォーマットやSDRへの変換時のクオリティーの確保など、4K/HDR制作を進める上で課題は多くあります。映画、ドラマなどポストプロダクションからスポーツ、コンサートなどライブ制作まで、現行のワークフローを踏襲し、柔軟性を有しかつ費用効果の高い4K/HDRシステム、ワークフローを紹介します。
14:00〜15:00 MPEG-H MMT 〜IP時代のマルチメディア伝送技術〜
NHK放送技術研究所
伝送システム研究部 青木 秀一
 マルチメディアの情報処理技術に関する国際標準化団体であるMPEGは、2014年に新たな伝送技術であるMPEG Media Transport (MMT)を標準化しました。MMTはInternet Protocol (IP)上の伝送技術であり、新たな標準規格MPEG-Hのシステムパートとして標準化されました。このMMTを用いて、2016年8月には、4K・8Kスーパーハイビジョン衛星放送の試験放送が開始されました。MMTを用いることで、従来の伝送技術では困難であった、複数の伝送路で伝送する映像や音声などを組み合わせてコンテンツを構成することが容易に実現可能となります。本講演では、従来のマルチメディア伝送技術と比較しながら、MMTの仕組みや特徴を紹介します。
15:00〜15:10 (休憩)
15:10〜16:10 4K.・8K試験放送対応の高度広帯域衛星デジタル放送受信機への応用
シャープ株式会社 A1292プロジェクトチーム 吉田 育弘
 2016年8月からBSで開始された4K・8K試験放送では、HDR、MMTなどの最新技術が応用されています。本講演では、この試験放送に対応する専用機として開発した高度広帯域衛星デジタル放送受信機のシステム構成、放送受信・再生機能などを概説するとともに、実用放送に向けた課題を紹介します。また、この受信機に接続可能なHDR対応85型8K映像モニターについても紹介します。
16:10〜17:10 MMTの高信頼伝送技術と通信への応用
〜 アプリケーションレイヤ誤り訂正符号 FF-LDGM 〜
NTT未来ねっと研究所 仲地 孝之
 MMT(MPEG Media Transport) は、ISO/IEC のワーキンググループMPEG が制定するメディア伝送の国際標準規格です。MMTはヘテロジニアス環境(多様なネットワークや端末)でのメディア配信に適した方式であり、高信頼伝送のための誤り訂正符号もサポートしています。本講演では、FF-LDGM符号を中心にMMTの誤り訂正符号について概説するとともに、通信分野への具体的な応用例としてイマーシブテレプレゼンス技術“ Kirari! ”について紹介します。
17:10〜17:15 閉講の挨拶
映像情報メディア学会関西支部  庶務幹事

聴講料
主催学会会員(正員10,000円、准員・学生員 無料)(会員非課税)
会員外(一般15,000円、学生5,000円)(会員外消費税込み)
但し、開講日に60 歳以上の方は、上記聴講料の50%を割引します。
受付時に年齢がわかる本人確認書類等のご提示をお願いします。
映像情報メディア学会、電気学会、電子情報通信学会、照明学会、
情報処理学会の会員の方は会員価格で参加いただけます。

定  員
80名(定員になり次第、締め切らせていただきます)

申込方法
次の「申し込みフォーム」からお申し込みください。
講習会題目・開催日・会員種別・氏名・連絡先(会社名・所属・郵便番号・所在地・電話番号)等をご入力いただき、お申込みください。後日、参加章と請求書を郵送します。なお、FAX、E-mailの場合は下記へお申込ください。

申込先
〒530-0004 大阪市北区堂島浜2-1-25 中央電気倶楽部内
関西電気関連学会事務センター
Tel (06) 6341-2529 FAX (06) 6341-2534
E-Mail: denki4g@ares.eonet.ne.jp

主  催
映像情報メディア学会・電気学会・電子情報通信学会 各関西支部


E-mail: denki4g@ares.eonet.ne.jp
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