ROFT2001-46
同軸ダイポールアンテナ導入による
マイクロ波凝固療法における加温領域形状の改善
齊藤一幸,保坂寿美江,谷口 健,吉村博幸,伊藤公一(千葉大)
あらまし
 マイクロ波凝固療法(Microwave Coagulation Therapy:MCT)は,肝細胞がんなどの比較的小さながんの治療に用いられる手法である.本治療法は,細いアンテナを患部に刺入して,マイクロ波を照射することにより,腫瘍を高温に加熱し,凝固壊死させる治療法である.現在用いられているMCT用アンテナにおいては,凝固領域がアンテナ刺入方向に長くなってしまい,局所加熱が難しいといった問題があり,アンテナ先端部付近のみを球状に加熱することが求められている.そこでこれを実現するため,同軸ダイポールを導入し,局所加熱を実現した.本稿では,まず,FDTD法による数値解析およびSAR分布の実測により,同軸ダイポールアンテナの有用性を示した.さらに,アンテナ上の電流分布を算出することにより,本アンテナの局所加熱特性発生機構の考察を試みた.


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