9:45〜9:50 |
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開講の挨拶
映像情報メディア学会関西支部 支部長
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9:50〜10:50 |
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地上波で4K・8K放送を実現する技術手法について
日本放送協会 放送技術研究所 伝送システム研究部 上級研究員 土田 健一
地上波による4K・8K放送の実現を目指して、次世代地上放送方式の研究開発を進めています。総務省の電波資源拡大のための研究開発「地上テレビジョン放送の高度化技術に関する研究開発」を受託した5者(NHK、ソニー、パナソニック、東京理科大学、NHKアイテック)で、現行のISDB-Tの特長を継承しながら伝送効率を高める方式(高度化方式)を検討してきました。地上4K・8K放送の実現を目指した技術開発の経緯、高度化方式の特長とその特性を紹介します。
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10:50〜11:50 |
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4K放送をLDM方式で伝送する技術手法について
株式会社TBSテレビ メディア戦略室 担当局次長 柴田 豊
地上4K放送について、放送用に新たな周波数の確保は困難です。そこで地上デジタル放送で使用している周波数をそのまま利用して4K放送を行う階層分割多重方式(LDM)を検討しています。この方式の特徴は、送信側の設備に大きな変更が不要で低コストで実現できることです。原理の説明から実現に至るまでをわかりやすく解説します。
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11:50〜13:00 |
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(昼食休憩) |
13:00〜14:00 |
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2K・4K放送を同一chの水平・垂直両偏波で伝送する技術手法について (3階層セグメント分割+4K-MIMO方式)
関西テレビ放送株式会社 放送技術局 シニア・マネジャー 並川 巌
関西テレビでは2014年から4K伝送技術の開発に取り組んでおり、「平成28年度総務省地上4K放送等放送サービスの高度化推進事業」で実施した、セグメントを分割して2K信号を水平偏波、4K信号を水平・垂直両偏波で伝送する技術手法について説明します。これは6MHz周波数帯域の中で現行放送2Kと4K信号を同時に伝送する手法で水平偏波は3階層により2K,4K信号を伝送、さらに垂直偏波に4K信号をMIMOにより伝送する手法です。2019年1月にエリア放送実験試験局によりフィールド実験を行い2K4K信号の受信確認を行いました。
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14:00〜15:00 |
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次世代映像符号化標準Versatile Video Codingと8K / 360映像伝送
シャープ株式会社 研究開発事業本部 通信・映像技術研究所 第三研究室 課長 猪飼 知宏
8K映像を送るには例えば1/1000の圧縮率を実現しながら高画質を確保する必要があります。このような相矛盾する要素(映像画質、伝送レート)の実現には、新しい符号化技術が特に有効です。本講演では、2020年7月完了見込のHEVCの次の映像符号化技術(Versatile Video Coding、VVC)の性能と主要技術を俯瞰し、主観画質に効果がある新ツールを説明します。また、VVCフレキシブルタイルによる360映像の伝送、MPEGの新たな方向性も紹介します。
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15:00〜15:15 |
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(休憩) |
15:15〜16:15 |
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東京・名古屋での地上放送高度化実証実験の概要
東京理科大学 基礎工学部 電子応用工学科 教授 伊丹 誠
現在、研究開発が進められている地上デジタルテレビジョン放送高度化方式暫定仕様に基づく大規模実証実験が2018年12月より東京および名古屋で行なわれました。実証実験では偏波MIMOによる4K・8K放送、移動受信、IPネットワークを利用したSFNの実現など様々な検討が行なわれています。本講演では東京・名古屋における実証実験の概要を解説します。
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16:15〜17:15 |
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地上放送の高度化に向けた今後の取組について
総務省 情報流通行政局 放送技術課 課長補佐 加藤 智之
「4K・8K推進のためのロードマップ」において、地上波による4K・8K放送は「速やかに総合的な研究開発の取組を進める」等とされ、多くの関係者と実現に向けて研究開発に取り組んでいます。本年度からは、これまでの成果等を踏まえ新たな放送サービスの実現に向けた取組に着手しており、その概要について解説します。
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17:15〜17:20 |
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閉講の挨拶
映像情報メディア学会関西支部 庶務幹事 |