ドロップフレーム

 
フィールド周波数59.94MHzのVTRにおけるタイムコード

 
NTSCに限らず、525本のコンポーネントテレビやハイビジョンのフィールド周波数は59.94Hzです。これは、ピッタリ、60×(1000/1001) Hzです。VTRではフィールド周波数をカウントしてタイムコードを生成していますが、このままでは、1時間に3.6秒の遅れが生じます。

業務用VTRでは、アナログ、デジタルを問わず、この遅れを「ドロップフレーム」という処理で補正しています。「ドロップフレーム」とは、決まった規則でカウンタをスキップさせる(飛ばす)ことです。

タイムコードは、次のとおり、時:分:秒:フレームのそれぞれ2桁の10進数で表されます。
 
00〜23
00〜59
00〜59
フレーム 00〜29

ドロップフレームとは、
 
(1) 毎分、00秒のとき、00フレームと01フレームをスキップする
(2) ただし、毎10分では、このようなスキップを行わない

このようにすると10分間で、10分×60秒×30フレーム=18,000フレームのところ、9回×2フレーム=18フレームがスキップします。

(18,000-18)/18,000 = 999/1000

1000/1001にはなりませんね。この誤差は、9時間16分で1フレーム遅れに相当しますが、この程度の誤差は、番組制作上、問題ありません。事実、9時間も録画できるVTRはないですから。