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2012年3月号(1 of 3 pages)


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Applied Physics Letters (Vol.100 No.4 23 Jan. 2012)
番号 2012-024 心臓振動を電力源とするペースメーカ用体内発電素子
M.A. Karami, et al. Powering Pacemakers from Heartbeat Vibrations using Linear and Nonlinear Energy Harvesters #042901pp.1-4
ペースメーカの動作に必要な電力は極めて低いが,現行品では外科手術による電池交換が必要である.そのため,体内で発電する装置が求められており,著者らは心臓の振動により発電する線形と非線形の振動発電素子を設計した.線形素子で発電に用いる振動は安全性から拍動より高周波数の約50Hzの小さな振動であり,設計した素子の出力は10μWである.非線形素子では,50Hzの小さな振動の10倍の強度を持つ低頻度の振動に着目し,頻度及び強度分布解析結果を基に出力が数μWとなる素子構造を設計した.

IEEE Transactions on Biomedical Engineering (Vol.59 No.2 Feb. 2012)
番号 2012-025 携帯電話での生理学的パラメータのモニタリング
C. G. Scully, et al. Physiological Parameter Monitoring from Optical Recordings with a Mobile Phone pp.303-306
携帯電話は,その光学センサーに接触して置かれた指先の信号を記録・解析することによって,幾つかの生理学的パラメータのモニター装置として用いることができる.呼吸数や心臓のR-R間隔および血中酸素飽和度の測定精度を,標準的な測定方法と比較することによって確認した.この結果は,携帯電話が患者に対するモニターと計測を容易にし,その情報を医療専門家に中継できることを意味する.

IEEE Transactions on Fuzzy Systems (Vol.20 No.1 Feb. 2012)
番号 2012-026 事前知識を用いた自然な識別カーネルの設計法
F. Liu, et al. Design of Natural Classification Kernels using Prior Knowledge pp.135-152
カーネルを用いた識別アルゴリズムではカーネルの選択がその性能に大きく影響を与える.本論文ではファジィルールで表現された自然言語ルールからカーネルを設計する方法を提案している.また,この方法によるカーネルが望ましいいくつかの性質を持つことを証明している.これらの性質により,サポートベクトルマシンなどの汎化能力の向上に寄与するとしている.合成したデータセットによる実験の結果,提案手法の有効性を検証している.

IEEE Transactions on Nuclear Science (Vol.59 No.1 Feb. 2012)
番号 2012-027 メモリの放射線エラーを訂正する新しいコード
X.She, et al. SEU Tolerant Memory using Error Correction Code pp.205-210
一つの放射線粒子によって隣接する複数のメモリセルの状態が変化することによるエラーを訂正する新しいエラー訂正コードを提案している.提案コードは単一のエラー,隣接する2セルのエラー,隣接する3セルのエラー,ほぼ隣接する 2セルのエラーを訂正できる.従来の方法より,面積,消費電力,処理時間の点で優れている.

IEEE Transactions on Systems, Man, and Cybernetics, Part B: Cybernetics (Vol.42 No.1 Jan. 2012)
番号 2012-028 顔面動作の時間相の全自動認識
M.F. Valstar, et al. Fully Automatic Recognition of the Temporal Phases of Facial Actions pp.28-43
これまでの自動表情解析技術は,幸せさや怒り度合いなど典型的な表情の検出に焦点を当てていた.本論文では,より広い範囲の顔の振る舞いを顔筋肉の動きを解析することで検出する.本認識では20ヶ所の顔の基準点をBoosting,SVMおよび HMMを結合した結果を利用して,95.3%の表情認識精度を実現した.
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