映像情報メディア学会  Webzine 海外文献集録

2011年6月号(3 of 3 pages)


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Optics Communications (Vol.284 No.13 15 June 2011)
番号 2011-068 インテグラルイメージング型3D画像の効率的圧縮
H.-H. Kang, et al. Efficient Compression of Rearranged Time-multiplexed Elemental Image Arrays in MALT-based Three-dimensional Integral Imaging pp.3227-3233
移動レンズセットアレイ方式のインテグラルイメージングによる3D画像を効率的に圧縮する方法の提案.要素画像を渦巻きのような順序で取り出して,画像列としてMPEG4で圧縮することで,要素画像間の相関を圧縮に利用する.実験の結果,圧縮効率は従来法に比べて9.97%の改善が見られた.

番号 2011-069 非周期サブ波長ホールアレイによる無レンズ顕微撮像
A. Gur, et al. Sub-wavelength and Non-periodic Holes Array based Fully Lensless Imager pp.3509-3517
レンズを用いない新しい概念の顕微撮像法の提案.可変ピッチのサブ波長のホールアレイをもつ金属板を被観測物体に接近して配置して照明する.結果としてそれぞれのホールを通過した光は固有のスペクトルを持つ.被観測物体の全透過光の単一スペクトルを測定し,計算により各スペクトルに分解することで物体の各点の透過率を得て,画像とする.計算機シミュレーションと実験でこの撮像方法の有効性を確認した.視野が広く,広い範囲を走査することなしに同時に撮像できるなどの特徴をもつ.

Optics Letters (Vol.36 No.10 15 May 2011)
番号 2011-070 デジタルホログラフィにおけるオートフォーカス
P. Memmolo, et al. Automatic Focusing in Digital Holography and Its Application to Stretched Hologram pp.1945-1947
デジタルホログラフィにおいて正しい再生距離の探索や修正は難しく,主観的な処理になりやすい.そこで,スペックルホログラムのために,フォーカスされた像の見積もりや,正しい再生距離の修正を自動的に行うためのアルゴリズムを報告する.我々はストレッチデジタルホログラフィの再生距離の決定についてテストした.ストレッチホログラムは可変ストレッチパラメータを持っており,再生像のフォーカス距離を変えることができる.提案したアルゴリズムは異なる距離のホログラムを記録することにより証明できる.実験結果として,本アルゴリズムの有効性を示すことができ,従来のアルゴリズムに対する相対的な解析も行った.

Pattern Recognition (Vol.44 No.9 Sep. 2011)
番号 2011-071 マンガ風画像のエッジ情報に基づく圧縮
M. Mainberger, et al. Edge-based Compression of Cartoon-like Images with Homogeneous Diffusion pp.1859-1873
マンガ風画像の圧縮方法の提案.エッジを抽出しその情報とともに隣接画素の輝度または色情報を抽出して圧縮符号化する.復号時は,エッジ以外の部分はラプラス方程式の解法を用いて復元する.リアルタイムで圧縮と復号ができる.マンガ風画像を対象とし実験の結果,同じ圧縮率のJPEG/JPEG2000と比較して, PSNR で 2〜3dB改善された.

番号 2011-072 一図形の二計算法による中心間の距離と周囲長の関係
J. Žunić, et al. The Distance between Shape Centroids Is Less than a Quarter of the Shape Perimeter pp.2161-2169
図形の認識における規格化などで図形の中心点を求めることが必要になる.図形の中心点を求める方法として図形内点の座標によるものと周囲点の座標によるものがあるが,図形によっては結果に違いが生じる.この二中心点間距離の上限は周囲長の4分の1であることを数学的に示している.また,この性質から二中心点間距離と周囲長の4分の1の比を図形の特徴量として用いることを提案している.
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